1月に課題本読書会を開催しました。
コロナ禍ということもあり、終了レポートは参加者さまのみ共有したのですが、ブログにも掲載します。
課題本:『人間失格』 太宰治 著
開催日:2021年1月23日 16:00-18:00
場所:3331 Arts Chiyoda 313教室
参加人数:7名
私が学生の頃は、読むと自殺したくなる「自殺本」なんて呼ばれていましたが(笑)、
暗い中にもユーモアがあり、主人公の光と闇の部分、破天荒な生き方、それをとりまく
一癖二癖もある登場人物、心の琴線に触れる、読み物としては秀逸な作品であるとあらためて感じました。刊行1948年(昭和23年)から令和の時代まで読み継がれるだけありますね。
参加者様が選んだイイね箇所
※ページ順
■恥の多い生涯を送って来ました。
→第一の手記冒頭
■「ワザ。ワザ」
→第一の手記中盤、竹一のセリフ
■背後の高い窓から夕焼けの空が見え、鷗が、「女」という字みたいな感じで飛んでいました。
→第二の手記最後
■・・・あなたを見ると、たいていの女のひとは、何かしてあげたくて、たまらなくなる。
・・・いつも、おどおどしていて、それでいて、滑稽家なんだもの。・・・時たま、ひとりで、ひどく沈んでいるけれども、そのさまが、いっそう女のひとの心を、かゆがらせる。
→第三の手記序盤、シズ子のセリフ
■即ち荒っぽい大きな喜びを避けてさえいれば、自然また大きな悲しみもやって来ないのだ。
→第三の手記中盤、上田敏訳ギイ・シャルル・クロオの詩句より
■「おい!とんだ、そら豆だ。来い!」
→第三の手記終盤、堀木のセリフ
■人間、失格。もはや、自分は、完全に、人間で無くなりました。
→第三の手記、終盤
■いまは自分には、幸福の不幸もありません。ただ、一さいは過ぎて行きます。
→第三の手記、終盤
以上です。
皆様にとって、良い体験になりましたら幸いでございます。
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