12/29 第137回 くつろぎ読書会 終了レポート

12/29(日)に開催した、課題本型読書会の終了レポートです。


課題本:『パーティーが終わって、中年が始まる』 pha著

開催日:2024年12月29(日)

時間:9:15~11:30

開催場所:池袋駅周辺のカフェの個室

人数:8名


Phaさんの活動は、かなり前にフジテレビのドキュメンタリー番組(ザ・ノンフィクション)を見て知りました。同世代で面白いことをしている人がいるなと著書を数冊読み、活動に注目しておりました。


『パーティーが終わって、中年が始まる』はタイトルが気に入って購入したところ、刺さる言葉が多く、これは同世代の方と感想をシェアしたいと思い、課題本にしました。

また、せっかくなので募集時に年齢制限を設けました。これは当会として初の試みです。

参加者の年齢は聞いていませんが、おそらく募集年齢の30代後半~40代だったのだと思います。


以下、読書会最中の会話の抜粋です。

~「パーティー」と「中年」という言葉を入れて全体の感想~


Aさん

Phaさんは同世代なので、共感する部分が多かった。パーティーが終わったと言っているが私は終わっていないと思っている。そもそもパーティーとは?

中年になって感じたことに共感。他の方の感想を是非聞いてみたい。


Bさん

正直あまりピンとこなかった。パーティーとは何か?シェアハウス時代のことなのか?

自分はphaさんのような濃ゆい20代を過ごしていないせいか、そのまま中年になった感じ。


Cさん

パーティーが始まらないまま中年になった。中年になると、気力体力が落ちてくる。クリエイティビティも落ちてきた。この本は同意できる部分、できない部分がある。


Dさん

最近ゲームが面白くない。最新のゲームをやっても面白くない。感性が変わったのか?寂しい。


Eさん

読書会の開催告知を見るが、20代中心と書いてあると行けない。

昔ゲームセンターに何をしているか分からないけれど、いつもいる人がいた。ある意味シェアハウスみたいな役割?

以前、高円寺の古着屋に言った時にお店の人が「高円寺は居心地がいい。このまま変わらなくていい」と言っていた。下北沢は再開発で全然変わってしまった。下北沢に住む人は成功すると都内寄りに引っ越すらしい。高円寺はこのままでいいと思う人が住む町。


Fさん

中年が始まるについて、気力が低下する。体力を上げていかないといけない。このまま座り続けると人生が終わる。

パーティーが終わるについて、すごくわかる。シェアハウスの住人がどんどん若くなると書いてあったが、ライフスタイルの変化(=結婚など)でどんどん出ていくのだと思う。Phaさんは見送る側だったのから尚更ではないか。

読書会も、主催者のライフサイクルの変化でやめたりする方がいる。そして新しい会ができてと、繰り返している。ここ最近たくさんあたらしい会ができている感じ。


Gさん

パーティーが終わったと感じることが中年のはじまり。

作中に年を取ると構ってほしくなるという描写がある。自分はまった共感できないが、中年になるってこういうことなのかなと思う。phaさんはコミュ力低いと言っているが、とはいえシェアハウスをこれだけ維持できたのだから、資金を集める能力もさることながら、全体をまとめる能力がすごい。


Hさん

前半は共感。後半はだらけた感じ。共感ポイントについて言うと、自分は若い時に、性やモテへのエネルギーが強かった。それがいま思うと自分のパーティーだった。いまはそういうことが面倒くさいし、気力や体力がない。


~気になるポイント~

・P19あたりの、中年は存在感があるというというくだりについて共感。会社でも新卒の子が同じフロアにいるが、自分がいるだけで無駄に気を使わせてしまっていると感じる。気をつけたい。


・P116京都のくだりで、自分は地方出身だからよくわかるが、東京のスピード感はすごい。市場の人口も多い。地方だとオンラインの付き合いになりがちだか、東京だとリアルな付き合いができる。山の手線の1つの駅が地方の県庁所在地レベルにあたる。それだけ東京は大きな街が集中してる。


・以前地方の読書会に参加したことがあるが、平日の夜にもかかわらず自分以外全員主婦だった。しかも県外からきた奥様集団だった(おそらく旦那さんの転勤などできたのでは?)


・中年って悪いのか?

→phaさんの場合は、20代30が濃すぎたので、その対比で寂しく感じてるのでは

→中年になる=死が近づいてくる

→中年になると顔が老化する

→容姿の老化は自然なことなので受け入れるしかない


・P160このまま逃げ切りたいとは、つまり現状維持?

若い時は変わることが良いことだと思っていたが、いまを現状維持したいのか?だがまったく刺激が欲しい訳ではない。


・P107男はなぜ集まりたがるのか

→男は目的があったら集まる、そのついでに話すことが多い

→共通のやることがあると集まれる

→男の人は会社を辞めたらどうなるのか?趣味がない人はどうなるのか?

→男は女に比べ総じてコミュニケーションが下手

→自分は男だが孤独に対する耐性が高い

→女は女子会というものがある通り、会話目的で集まれる


P159 昔よりも今の方がちゃんとお金を稼がなければという空気が強いのでは?とあるが、その通りだと思う。最近の若い子は真面目で冒険をしない。小さくまとまってしまう感じがする。


~あなたにとってパーティーとは?それは終わったのか終わってないのか?そもそも始まっていないのか?~

Aさん

パーティーとは、気力・体力・出かける先を探す力。完全に終わらせないようにしている。


Bさん

パーティーとは、1回目は大学を卒業した時。あの時は毎日スケジュールでぎっしりだった。2回目は27歳。女性が若さだけでチヤホヤされる時。自分の収入では行けないような高いお店に連れて行ってもらった。それも30歳までで終わった。いまは中年ライフを満喫。


Cさん

パーティーとは、1回目はモテ期、2回目は仕事。終わった方が良い。


Dさん

パーティーとは、新しいこをを始める活力。楽しい集まり全て。一生終わらせるつもりはない。


Eさん

パーティーとは、20代から結婚するまで。自分のことだけを考えていい時期。30代になって自由がきかなくなった(縛りができた)。パーティーは終わった。中年からは今までのような自由奔放とは異なる、若いときの余韻を生きている。


Fさん

パーティーとは、そもそも始まっていない。そもそもパーティーって必要なのか?


Gさん

パーティーとは、前はインスタやブログをやっていた(インフルエンサー的な活動)。

それを終わったというか終わらせた。もう無理してやらなくてもいいかな。頑張らなくてもいいかなと思っている。


Hさん

パーティーとは、中学生の時。友達の家がたまり場になっていてずっとその家にいた。固定したメンバーより、入れ替わった方が楽しい。オンラインゲームもいつのまにかマンネリ化してしまう。その時しかない。パーティーは終わった。


~作中の印象に残った箇所~

P120 自分もずいぶん年をとった。遠くにきてしまった。


P60 回転寿司が嫌で猫型ロボットがいいのはなぜだろう。猫の顔がついていて、「ありがとうニャン」とか、かわいい声で話すからだろうか。


P79 自分が働いて、自分のお金を得て、それを自分のために使う。完全に一人で完結している。そんなことをやっても何も面白いことが生まれなそうだ。でも、普通の生活というのはそういうものなのだ。


P116~京都の描写

P152~高円寺の描写

京都は学生さんに優しい都市で比較的何でもあるし、高円寺も東京のはぐれモノに優しい感じがするのはその通りだと思う。


P90 昔は、何もしなくても持っているだけでいろんな人がやってきて、話相手に困ることがなかったけれど、今は、待っていても誰もやってこないし何も起きない。


P19 中年になると、ちゃんとした格好をしないと人を警戒させてしまうのは、年をとると存在感というものが否応なく増してしまうからではないだろうか。


P64 一時期はあんなに嫌いだった、ツイッター(現✕)の「おすすめ」タイムラインに、だんだん慣れてきてしまった。


P23 普段はだらだらと、自分の人生がいつまでも際限なく続くかにように、この人生が本番ではなく何かの練習であるかのように、時間を無駄にしながら生きてしまっている。(中略)そんなふうに、やる気のないときにエナジードリンクを飲むように、死についての本を読んでいた。


感想の抜粋は以上です。


今回の読書会は、思いのほか自分とは異なる感想や、考えに触れて、少しカルチャーショックを受けました。これぞ課題本読書会の醍醐味ですね。


特に「パーティー」の定義がまさにです。今回はphaさんがシェアハウスをやっていた時代をパーティーと呼んでるからだとは思いますが、参加者も○○の時まで、〇〇歳までと区切っていました。


私はなんとなく人生が地続きのような感じがしており、具体的に何がパーティーなのか?だったのか?いまひとつ思いつきませんでした。

おそらく今までたいしたイベントがなかった、ライフスタイルがさほど変わっていないというのもあるかもです。となると、そもそもパーティーが始まっていない可能性がありますねwあと、パーティーのハードルが低いというのもあります。私の場合は楽しければ何でもパーティーなので。


「中年」に関しては、共感の嵐でした。存在感が増す、気力や体力の低下、容姿の衰え、孤独死、いまの若者との比較etc.


最後に、P86「自分ひとりで何かをすることと、人が集まって何かをすることとの境界線を曖昧にするのが上手かった」というくだりで、私も読書会などをやっていますが、仕切りをちゃんとしよう、定刻開始・定刻終了、せっかく集まるのだからルールを作ろうとなってしまいます。境界線を曖昧にとはどうやったらできるのか見習いたいなと思いました。


長くなりましたが、以上でレポート終了です。


久しぶりの課題本読書会楽しかったです。

ご参加の皆様、ありがとうございました。

くつろぎ読書

2015年3月発足。月1~2回程度、都内各所で読書会を開催しております。場所は、貸し会議室・喫茶店・絵本カフェ・BOOKカフェと様々です。 定期的に、本屋さんめぐり、街歩きと読書会を合わせた「おさんぽ読書会」をやってます。2019年から「哲学対話」を始めました。ご質問はこちらへお願いします【kuturogidokusyo@yahoo.co.jp】

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