9/23(月祝)に開催した、茶話会の終了レポートです。
テーマ:『男性らしさ女性らしさって何?』
開催日:2024年9月23日(月祝)
時間:10:15~12:30
開催場所:池袋駅周辺のカフェ
人数:8名(男性4名/女性4名)
注)茶話会のレポートは、個人が特定されるような内容を一部削除し、表現を少し変えて記載しております。
冒頭で今回のテーマを決めるきっかけとなった『弱者男性1500万人時代 (扶桑社新書)』
トイアンナ (著)の抜粋を読みました。
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P157
2023年に、Xではこんな話題が出た。「男らしさから降りればいい」という女性に対して、ある男性が「だったら、怖い人に絡まれたときに怯えて逃げる男性と添い遂げてほしい」と反論が届いたのだ。それに対して、元の発言をした女性は「それは弱い男ではなく、卑怯な男だ」と切り返した。だが、そうだろうか。「土壇場では男は女を守るもの。そうでなければ卑怯である」という前提がそこにはないだろうか。女を置いて逃げる男は、男ではないと認識していないだろうか。そこに、男性が「男らしさ」から降りれない構造がある。(中略)念のため付記するが、日本で女性に対する差別がないとは言っていない。ただこの数十年で女性が「女性らしさ」からすこしずつ解放されてきた流れとは裏腹に、男性はまだ男性らしさの呪縛に、がっちりと囚われている。男らしさは構造的な問題であるがゆえに、男性個人が「降りた」と反旗を翻すだけでは、価値観を引っくり返せないのだ。
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質問:女性は大変だな、男性は大変だなと思ったことはありますか?また、そんな経験をした、見聞きしたことはありますか?
《会話抜粋》
・祖母から「女の子は家事や料理ができなければならない」「女の子は愛嬌がなければならない」と言われた。そのため女性は皆にサービスをするものと感じていた。女性はそういうキャラで、女性らしさは決まっている。いまさらそのキャラから降りられない。
・田舎はそういうのある。実家に帰ると感じる。男性は絶対に家事をやらない。台所仕事をやらない。何もしないで料理が出てくるのを待っているだけ。
・女性が台所仕事をやらないという選択肢はない。やらないと居心地の悪い思いをするので仕方なくやる。帰省した時だけなので、我慢してやっている。
・台所まわりを支配しているのが女性なので、構造的に男性が入れない。どちらにも問題がるのでは?
・これからの夫婦は最初に話合いでキッチン周りの仕事を分担できるが、お祖父ちゃんお祖母ちゃん世代は慣習を変えることができない。だだそれを見た子供世代が、男は○○女は○○という考えを再生産しないようにしなければならない。それができるのはパートナーなので、自分のパートナーは自分で教育しなければならない。
・お付き合いしていた女性と別れた際、理由のひとつが「ゴハンを食べる場所を選んでくれなかった」「もっとリードして欲しかった」というものだった。一緒に選んだ方が良いと思っていたのだが。。。
・女性はリードして欲しいと望む人が多い。お店の選定や予約してもらうと、大切にされていると感じる。
・夫が最初そういうタイプだったが、自分ばかり選ぶのは大変なので選んで欲しいと伝えたところ、交互にお店の選定や予約をするようになった。
・女性(妻)との食事の際は、必ず自分がお店を選んで予約している。そうするものだと、それが当たり前だと思っている。
・過去お付き合いした男性で、男女平等だから割り勘にするって言ってた男性は、こぞって「女は男の言うこときいて下働きしろって」タイプだった。
・収入の低い男性ほど、収入以外で男らしさを表現しようとし、モラハラで妻を支配しようとする。男らしさを悪い方向で表現している。
・男らしさ=女性を従わせること、と勘違いしている男性がいる
・年収が低い男性は、女性から結婚相手として選んでもらえないと聞く。自分は色々な理由から収入が減った。これから結婚とかどうなるのか?
・上司から「可愛いげがない」と言われた場合、男性の場合は+評価。女性の場合は-評価となる。また評価されない男性は、存在しないものとして扱われる。
・男性は悩んでいても相談できない。
・弱者男性は友達がいない。そもそも知り合いがいない。
・そもそも男性は女性を信頼していないから、難しい資格を取っても、女性が仕事を取るには男性以上に苦労しないといけない。
・以前言われた言葉「大卒って男性のことだからね」が忘れられない。
・女性より男性の方が偉いと思っている人は一定数存在する。
→しかし、それは男性から見ても女性から見ても残念な人だから、相手にする必要はない。
・男性は男性らしさから抜け出せない。男性の方が責任感を感じてしまう。
・男性が一番気にするのはモテないこと。モテないとは、女性からの承認をもらえらないこと。女性から「モテそう」と言われる(思われる)ということは、他の男性の中から評価されていることに繋がる。男性は「女性からの評価を得られる」=ヒエラルキーが高いとなり、発言権が増す。女性からモテるとは、自信そのもの。
・男性は女性から承認されないと女性を攻撃する。「自分を評価しない女性が悪い」など。これは男性に向けて言っている。自分は悪くない「自分を評価しない女性が悪い」と。
・婚活の場であれば、女性=若さや容姿、男性=年収となるのは仕方ない。
相手を知らずの条件から入っているから。そもそもそれしか判断基準がない。
・いまは価値観が多様化しているので、女性らしさや男性らしさを求めるとハラスメントの繋がる恐れがある。それのみになってしまうと判断を間違える可能性が出てくる。
・高度成長期は男性が稼げた。いまは稼げない男性が出てきている。前時代の残りを残したまま、経済が下降してしまった。
・自分の上司は女性だが、仕事では「女らしさ」とは違う。プライベートでは推し活やダンスをやってる。仕事の面では男女もフラットなので、あまり「らしさ」を感じない。
・そもそも正社員であれば会社の一員なので、(特に同じ階級などであれば)男女ともフラット。私もあまり「らしさ」を感じない。
・ロマンティック・ラブ・イデオロギー=「恋愛と性愛と生殖が結婚を媒介とすることで一体化された概念」 というのがあり、彼氏=結婚相手=お父さんと3つの役割を1人でこなすのには無理がある。他には、本命=遊び=セフレなど。
・男性は弱音を吐けない。以前弁護士とDV法の話を聞いたき男性から女性への接近禁止命令は通りにくいからするだけ無駄と言われた。男性は「これくらい我慢」「大げさじゃない?」と言われがち。なので、つぶれたり孤立したりがち。
・仕事ができないと思われると=目を掛けてもらえない=自身で抱え込んでしまう=相談できないと負のスパイラルに陥ってしまう。男性はなかなか仕事の相談がしずらい。
・女性の求められるもの=出産
・男性がムスッとしているよりも女性がムスッとしている方が悪く思われがち。女性は真顔でも可愛げがないと思われる。愛嬌は自分を守る術。
・女性の気づかいはデフォルト
・貧困は犯罪につながりやすいというが、貧困男性の犯罪者予備軍のような扱いをうけることがある
・母と娘の関係は並列関係であり、父と息子は縦列関係。支配関係のため暴力が肯定されがち。
・夫の実家では義父が昔気質なので「いつまで妻を働かせるんだ」などと言われる。夫は頭ではわかっていても立ち向かえない(言い返せない)ため、とてもストレスを感じている。
・自分にとって父は父として独立した個人。父はギャンブルなどをしていたため苦痛だった。母はの言っていることが合っていると思っていた。
《お持ちいただいた本》
※本の紹介はしていないです
『弱者男性1500万人時代 (扶桑社新書)』
トイアンナ (著) 扶桑社 (2024/4/24)
『きめつけないで!「女らしさ」「男らしさ」~みんなを自由にするジェンダー平等~② 』治部れんげ(著) 汐文社 (2021/12/27)
『なぜ女は男のように自信をもてないのか』クレア・シップマン (著) キャティー・ケイ (著)田坂苑子 (翻訳) CCCメディアハウス(2015/5/28)
『まちがったっていいじゃないか』 森 毅(著) 筑摩書房 (1988/3/1)
『奇跡の薬16の物語 ペニシリンからリアップ、バイアグラ、新型コロナワクチンまで』 キース・ベロニーズ(著) キース・ベロニーズ (著) 渡辺正(翻訳) 化学同人 (2024/2/22)
《さいごに感想》
・ちゃんと話を聞いてくれる人たちで良かった、会話ができた。
・男女の差を考えない方が上手くいくのではないか。
・なるべく女性が差別された~的な話は言わないようにした。
・自分が今まで気がつかなかった別の視点を知ることができた。
・ジェンダー、格差、性差、ヘイトの話になったら帰ろうと思っていたが、そうならなくて良かった。
・封建制度~近代化~明治にかけて、駆け足で西洋の文化を取り入れたため、そのひずみが生じているのではないか。
・男性は○○、女性は○○というよりも、一人の人間としてフラットに考えるのがベスト。
・やっぱり男女同数にして良かった。
以上です
茶話会とは、1つのテーマを基に皆で雑談をする会です。何かを解決するとかではなく、ただ話をするだけの集まりですが、参加者同士の会話の中で、気づき、共感、自分とは違った視点、楽しさetcを感じていただければ幸いです。
茶話会後のランチの時に、数名から仕事についての悩みをお聞きしたので、以前テーマにした『働く』のスピンオフをやろうと思います。11月開催予定です。10月中旬頃に日程をご案内致します。
ご参加いただいた皆様、ありがとうございました
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